indictの発音

11/23 のエントリーの最後で問題を出した「indictの発音は?」の答えです。


















答えは、[indáit]です。「非難する、告発する」、という意味です。

普通に考えたら発音は[indíkt]なんですけどね。。。

この単語はもともとはenditenという綴りだったそうなのですが、16世紀以降に起きたLatinizationという動き(語源となるラテン語の単語とのつながりをより明確にしようとする動きで、要するに「綴りをラテン語っぽくしたら、知的に見えてかっこいいよね?」という動き)の一環で、1600年頃から綴りにcが付け加わった、indictという綴りが見られるようになりました。

というのも、語源としてはこの単語はindictareというラテン語に由来する単語だからで、すでに何百年も前にcという綴り字が抜け落ちていて、発音も[indáit]になっているにもかかわらず、あとから発音はそのままでcを付け加えられたそうです。

つまり、もともと発音が[indíkt]だったのが変化した、、、ではなく、もともとなかった綴りが人工的に付け加えられたわけです。

なんとも学習者にとっては迷惑な話です(笑)。

ところで、同じenditenから枝分かれした単語でinditeというものがあります。こちらは「書く」、という意味でスペルミスではありません。ややこしいですね。。。

ちなみにLatinizationの影響を受けた単語は他にも、debt, doubt, receiptなどがあります。それぞれ語源としてdebere, dubitare(dubiousの語源であるdubiusと関連), recepta(receiveの語源であるrecipereと関連)を持つのですが、一旦数百年綴りや発音から抜け落ちていた b や p が、16世紀になって再度人工的に付け加えられたそうです。

面白いのはislandで、これは語源がigland。このigの部分はゲルマン語由来なのですが、insulaというラテン語と誤って結び付けられ、sが追加されました。

一方で、本当にinsulaを語源としながら長い間の変化でnsが抜け落ちていたileという単語にもsが付け加わり、isleになりました。これで奇しくも語源的に全く関係のないislandとisleがあたかも同源であるかのように落ち着いてしまったわけです。ただ、こちらはisland-isleと関連付けて覚えられるので、学習者にとってはありがたい誤解ですね(笑)。


このブログを書くにあたって調べものをしていると、さらに凶悪な単語に出会いました。

さて、なんと読むでしょうか?
victual

























答えは、[vítl]食糧という意味だそうです。

この単語もLatinizationの被害者(^^)で、14世紀にフランス語から入ってきた時はvitailleだったのに、16世紀のLatinizationでラテン語の語源victuāliaからcやらuやらが綴りに再導入されたそうです。

英語のスペルと発音との関係には悩まされっぱなしです。。。

Topic : 英語・英会話学習
Genre : School

Not for all the tea in China

先週下記の本をaudiobookで聞いていて、「not for all the tea in China」という表現に出会いました。



「中国で取れるお茶を全部くれるといっても〜ない」「どんなことがあっても〜ない」という意味だそうです。

いかにもイギリス発祥の表現だろうなぁと思って調べてみると、起源はオーストラリアだそうです。
https://www.phrases.org.uk/meanings/not-for-all-the-tea-in-china.html
https://english.stackexchange.com/questions/63479/origin-of-i-wouldnt-for-all-the-tea-in-china

中国のお茶っていうと烏龍茶やジャスミン茶を思い浮かべますが、ここでいうteaって紅茶ですよね?中国の紅茶ってあまりイメージがないな、、、と思って調べてみると、

http://www.ocha.tv/growing_regions/blacktea_producers/china/

中国って紅茶発祥の地だったんですね。知りませんでした。。。現在は中国での紅茶の生産量はあまり多くない(過去に多かったかは知りませんが)ものの、世界の主要産地の一つとして挙げられていて、安徽省でとれるキーモン茶は世界三大銘茶の一つなんだそうです。

こういうわかりやすい慣用句はすぐに覚えられそうでいいですね。

find one's bearings

先日ご紹介した6歳児と4歳児を子供に持つ同僚が出張で先週日本に来ていました。

1時間ほど二人で会議をしたのですが、途中で私が「自分の立ち位置を知る」ということを言いたくなる場面がありました。

普通だったら自分が使い慣れている表現で「know where one is」くらいで済ますのですが、使い慣れない表現を使ってみようと「know one's bearings」とやってみたところ、彼は「Wh, what?」と全然通じません(汗)。

記憶違いか、と苦笑いしながらその場でPCで調べてみると、動詞が違ってました^^; 正しくはfind/get one's bearings。そうか、最初の動詞が違ってたら後のbearingsも聞き取ってもらえず、全然わかってもらえないものか…。find one's bearingsと言い直したらスッとわかってもらえました。

大失敗でしたが、まあおかげでこのフレーズが完全に記憶できそうです。彼とは年齢も近く、18年来の付き合いなので変なことを言ってもその辺気が楽です。これからももっといろんな表現のお試しに彼を使ってやるぞー。

その翌日二人で食事に行った時に早速また使ってみました。今年私の息子が受験なのですが、その流れで日本の受験システムの話になって、模擬試験の説明をしていた時に「受験生はこういった試験で自分の立ち位置を知るのだ」。ニヤッとしながら使ったら向こうもニヤリ。今度は通じました(笑)。


ところで話はそこから学費の話になりました。前々から聞いてはいたのですが、向こうは学費が高い。

彼が出た大学はその州の出身者なら授業料の減額が適用されて、それでも年25,000ドル。減額がなければ40,000ドルくらいするそうです。

40,000ドルという数字は以前別の州立大学の話で聞いていたのですが、4年間の学費だったか記憶が曖昧でした。一年間の学費だったとは…。

日本の国公立大学の学費を伝えたら安いと驚いてました。

難読語クイズ

綴りと発音の関係が明確でない英語では、しばしば我々学習者が面食らうような発音の単語に出会うことがあります。

今日は私が最近出会った難読語を、クイズ形式でご紹介したいと思います。

さて、いくつ読めますか?

1. impugn

2. strychnine

3. dengue

4. Psittacidae, Cacatuidae

5. Taoiseach

































答え

1. impugn

発音は[impjúːn]

他の人の行動などに疑念を抱く、異議を唱える、という意味だそうです。gが黙字である上にuが長母音である点が注意です。

TIME 2017/8/28号で出てきました。

time20171119a.png 


2. strychnine

探偵ものの映画・ドラマなどでよく出てくる猛毒のストリキニーネです。
さて、発音は。。。[stríknain]。第一音節にアクセントがあるそうです。アクセント位置さえわかれば、後は素直に読めますかね。yにアクセントがあって、しかも短母音の発音([ai]ではなく[i])というのが、私にとっては感覚に反していました。

これも TIME 2017/8/28号に出てきました。

time20171119b.png 

ちなみにこの記事によれば、ストリキニーネはヒ素やコカインとともに、昔は薬として使用されていたそうです。オソロシイ。。。


3. dengue
一時期よくニュースになっていた「デング熱」。発音は[déŋgi]です。気をつけましょう。[déŋgei]という発音もあるようです。

TIME 2017/8/7号でお目にかかりました。

time20171119e.png 

ちなみにAedes aegyptiも「なんじゃ、こりゃ」ですね。ネッタイシマカ。発音記号が書かれた信頼できるソースがないのですが、

https://www.youtube.com/watch?v=deUOJakFpcQ

こちらを参考に発音記号に起こすと[eiì:di:z idʒíptai]もしくは[eiì:di:z idʒípti:]みたいなかんじでしょうか。

ジカ熱を意味するZikaは素直に[zí:ka]です。


4. Psittacidae, Cacatuidae

TIMEで同時に出現したので、一つの問題にしておきました。

うーん、先ほどのAedes aegyptiもそうですが、こういう学名というか、いかにもラテン語起因っぽい(適当)名前は全く読めませんね。。。
Psittacidaeは「インコ科」、Cacatuidaeは「オウム科」という意味だそうなのですが、実はこれも発音が掲載されている辞書が見当たりませんでした。。。

まずPsittacidaeの方ですが、こちらを参考に:

https://www.youtube.com/watch?v=mnhg8gPQpz0

発音記号を起こしてみると、[sitǽsidai]あるいは[sitǽsidi:]といったところでしょうか。

ただ、インコ好きのフォーラムでも話題になっていて、

http://theparrotforum.com/viewtopic.php?f=12&t=207

質問者は[sitǽsidai]ではないか?と聞かれているのに対して、回答者の一人は[sitǽsidei]と答えられています。

Cacatuidaeはこちらの動画で丁寧に解説されています。

https://www.youtube.com/watch?v=UEGrLxYoh5A

[kæ̀kətú:ədi:]でしょうか。あと、下の動画によると[kæ̀kətú:ədai]という発音もあるようです。

https://www.youtube.com/watch?v=a14CbIAv0S8

これらも TIME 2017/8/21出現です。

time20171119d.png

ちなみにこの数行、見知らぬ(あるいはいい加減にしか覚えていなかった)単語が鬼のように出てきて、おかげでAnkiのエントリが一気に増えました(笑)。

corvid ... カラス科
raven ... ワタリガラス
jay ... カケス
magpie ... カササギ
parakeet ... インコ
lovebird ... ボタンインコ
kea ... ケアオウム
cockatoo ... コカトゥー(オーストラリアやニューギニアに生息するオウム)
cockatiel ... オカメインコ

カケスやカササギがカラスの仲間だとは知らなかった。。。


5. Taoiseach

[tí:ʃək]。アイルランドの首相のことをこう呼ぶそうです。

time20171123a.png 

aoi, s, eaといった綴りの発音がことごとく予想の斜め上を行くものばかりで気が狂いそうです。

ところでアイルランド人の名前は英語ネイティブ(アメリカ人?)にとっても読めないものが多いらしく、こんな動画を見つけました。

https://www.youtube.com/watch?v=uUteMtNhe3g

下記の人名が問題として出されていました。

Tadgh, Roisín, Saoirse, Caoimhe, Eoghan, Mairéad, Niamh, Grainne

確かに読めません。正しい発音を聞いてネイティブが皆さん卒倒しているおもしろ動画ですので、ぜひご覧ください。この動画を見ていると、Taoiseachの発音が可愛く思えてきました ^^;




いかがでしたでしょうか?英語は綴りと発音の関係が決まっていませんし、日本語のふりがなのように簡単に読み方を伝える方法がありませんので、一つ一つ地道に調べて身に着けていくしかないですね。(im-PUNE, STRIK-nine, DEN-ghiのように綴り字で伝える方法はありますが、https://en.wikipedia.org/wiki/Pronunciation_respelling_for_Englishによるとメディアなどによって表記が異なるようで、統一したルールがないようですので。。。)。




最後に、これは数年前にTIMEで出会った単語で、辞書で発音を見て思わず天を仰いだものをご紹介しておきます。

indict

簡単に読めるように見せかけてそうではないところがいやらしい。。。解答はまた次回!ではでは。




変わりゆく英語(actor)

昔々"actor"は男性の俳優、と習いました。女優さんは"actress"でしたね。

ところが最近下記のような文章に出会いました。

time20171118.png

MnuchinさんはTreasury Secretary(財務長官)です。男です。

最初この文章を読んだ時、Scottish actorと結婚とあるので「男同士の結婚?さらっと書いてあるけど、今時珍しくないからか?」と思ってそのまま読み進めました。

ところが最後までそのことについては触れられず記事は終わり。男性同士の結婚は珍しいことではないとはいえ、普通はさりげなく言及されるよなぁと思って見返してみると結婚相手の名前はLouise、女性の名前です。

そこでようやく今や女優のこともactorということに気づいたわけです。

Steward/stewardessをcabin attendantといったり、cameramanをphotographerといったりするのは本質的に男女が関係ない職業なのでわかるのですが、男優・女優は基本的にはそれぞれ男性・女性の役しかしないわけで別の名称でも構わないと思うんですけどね。それともactorという-orで終わる本来ジェンダー関係ないはずの名前が男性のみに用いられていたことが問題だったのか…。

日本語でも俳優というと昔は男性のことでしたが、今は男女に関わらず俳優と言いましょうという動きがあるようですね。日本語の場合はジェンダーニュートラルな俳優という単語は男女関わらず用いて、区別をしないといけない時は男優・女優という単語が別にあるので便利ですね。

英語で区別しないといけない時はどうなんでしょう。male actor, female actorになっていくのでしょうか?

ところで余談ですがMnuchinさんの名前読めますか?Wikipediaによると/məˈnuːʃɪn/だそうです。読めませんね…。
プロフィール

englishlove40

Author:englishlove40
英語を勉強中の40代(♂)です。よろしくお願いします。


受験成績など
TOEIC
2013/01 990
以降何度も受験するが不安定。。。

TOEIC SW
2015/08 S190 W180

英検一級
2014/11 合格(93/113、95/100)

TOEFL
2015/09 99(R28/L23/S24/W24)

Versant
2015/06 68

TestYourVocab
2014/07 14000
2014/08 12200
2014/09 12100
2014/12 12800
2015/02 14500
2015/05 14600
2015/08 15300
2016/01 14700
2016/03 15400
2016/07 15600
2017/04 15700
2017/08 17700
2017/11 20000

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